(仮訳)クランプを伴う担子器およびserrulatum型の襞縁部を有するEntoloma属3新種およびそれらの系統的位置
Morozova, OV. et al., 2018. Three new species within the genus Entoloma (Basidiomycota, Agaricales) with clamped basidia and a serrulatum-type lamellae edge, and their phylogenetic position. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-017-1364-3 [Accessed November 24, 2020] 【R3-07898】2020/11/24投稿

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3行まとめ

ロシア産のEntoloma bulakhae、ベトナム産のE. bidupenseおよびE. atricolorの計3新種を記載した。
これらの新種はいずれも担子器にクランプを有し、襞縁部がserrulatum型であり、分子系統解析では/Inocephalus–Cyanulaクレードに含まれた。
暫定的に (ad interim) この系統に対してViolaceozonata節を提唱した。
Vietnam, Gia Lai Province, K.Bang District, Son Lang Commune, Kon Chu Rang Nature Reserve

(新種)

Entoloma atricolor O.V. Morozova, Noordel., E.S. Popov & A.V. Alexandrova
語源…黒色の(子実体の色から)
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Vietnam, Lam Dong Prov., Lac Duong Dist., Bi Dup-Nui Ba National Park, c. 2 km SSE of Klong Lanh village

(新種)

Entoloma bidupense O.V. Morozova & E.S. Popov
語源…ビズップ産の
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【よく似た種との区別】
Entoloma bulakhae
担子器基部にクランプを有する
襞縁部がserrulatum
ITSおよびnrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりベトナムではなく極東ロシアに分布する
本種と異なり子実体が暗青色で老成すると帯褐青色になるのではなく帯紫色
本種と異なり傘が浅く窪むのではなく深く窪む
本種と異なり襞が直生ではなく直生~垂生
本種と襞縁部の色が異なる
ITSおよびnrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russia, Primorsky Territory: Kedrovaya Pad Nature Reserve, the right bank of the Kedrovaya River

(新種)

Entoloma bulakhae O.V. Morozova & Noordel.
語源…Eugenia M. Bulakh氏に献名
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【よく似た種との区別】
Entoloma bidupense
担子器基部にクランプを有する
襞縁部がserrulatum
ITSおよびnrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり極東ロシアではなくベトナムに分布する
本種と異なり子実体が帯紫色ではなく暗青色で老成すると帯褐青色になる
本種と異なり傘が深く窪むのではなく浅く窪む
本種と異なり襞が直生~垂生ではなく直生
本種と襞縁部の色が異なる
ITSおよびnrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma violaceoserrulatum
形態的に類似している(以前に誤同定されていた)
本種と異なり菌糸にクランプを欠く
ITSおよびnrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Violaceozonata節ではなくCyanula節クレードに含まれる)
Entoloma violaceozonatum
担子器基部にクランプを有する
襞縁部がserrulatum
ITSおよびnrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり極東ロシアではなくヨーロッパなどに分布する
本種と異なり森林ではなく石灰質の草地などに生じる
本種と異なり傘が帯紫青色~帯紫灰色ではなく暗い帯紫青色~帯灰紫色
本種と異なり傘表面に環紋を有する
本種と異なり襞が幼時白色でのちに桃色、縁部が帯紫色~同色なのではなく汚ベージュ褐色~帯赤褐色で縁部が帯紫褐色~同色
本種と異なり柄表面が繊維状~小鱗片状ではなく平滑で微細な条線を有する
ITSおよびnrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Entoloma violaceozonatum Noordel. & Liiv
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【よく似た種との区別】
Entoloma bulakhae
担子器基部にクランプを有する
襞縁部がserrulatum
ITSおよびnrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヨーロッパなどではなく極東ロシアに分布する
本種と異なり石灰質の草地などではなく森林に生じる
本種と異なり傘が暗い帯紫青色~帯灰紫色ではなく帯紫青色~帯紫灰色
本種と異なり傘表面に環紋を欠く
本種と異なり襞が汚ベージュ褐色~帯赤褐色で縁部が帯紫褐色~同色なのではなく幼時白色でのちに桃色、縁部が帯紫色~同色
本種と異なり柄表面が平滑で微細な条線を有するのではなく繊維状~小鱗片状
ITSおよびnrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される